司書のおすすめ(令和5年2月分)

ミニフェアの本

新着図書コーナー横・3/13まで

図書館では、月に一度、司書のイチオシ本を紹介しています。
月に1冊、手書き・イラストあり等、司書の熱い想いのこもった紹介文付きです。
今月のおすすめはコレ!

動物会議』 エーリヒ・ケストナー∥〔著〕 ヴァルター・トリアー∥絵 池田香代子∥訳

この絵本の原作は第二次世界大戦後の1949年に出版されました。
作品の中の時代も1949年で、戦後のまだ不安定な状況の中、各国の首脳たちは頻繁に国際会議を
開きますが話し合いは決裂ばかり。
そんな状況を嘆くのはなんと動物たち。人間が行う戦争や革命、ストライキに食糧危機にあたら
しい病気。これらの一番の被害者である子どもたちを思う動物たちは、業を煮やして「子どもた
ちのために!」というスローガンの下、自分たちも会議を開くことに……。
あとがきで翻訳者の池田香代子さんは「50年たった今も、事態は全く変わっていない」と述べて
います。(この本は1999年にケストナーの生誕百年を記念して復刻された絵本です。)
それから24年経った2023年の今も何ら変わらないとは。本当に人間は愚かな生き物ですね。
動物たちの会議、一体どんなものなのかは是非読んでみてください。